多くの国が禁止!?アスベストの健康に及ぼす影響について解説!
アスベストとは、天然の繊維状の鉱物で、耐火性・断熱性に優れ、強度が高く、耐久性にも優れています。アスベストは、地下深くの鉱山から採掘され、繊維に加工された後、建材や自動車部品、電気製品、工業用資材などに幅広く使用されていました。ただし、アスベストに含まれる微細な繊維が飛散したり、吸入したりすると、呼吸器系に深刻な健康被害を引き起こすことがあるため、現在では多くの国でアスベストの使用が禁止されています。
アスベストが使用されていた建材
アスベストが使用されていた建材は、以下のようなものがあります。
- アスベストセメント製品
- アスベスト繊維をセメントに混ぜ合わせた製品で、外壁材や屋根材、下水管などに使用されていました。
- 熱絶縁材
- アスベスト繊維を織り込んだ熱絶縁材で、ボイラーや配管、冷却塔、発電所などで使用されていました。
- 防音材
- アスベスト繊維を織り込んだ防音材で、劇場やスタジオ、集会場などで使用されていました。
- 車両部品
- アスベスト繊維を織り込んだブレーキシュー、クラッチ、断熱材などが車両部品として使用されていました。
ただし、これらの建材はアスベストの健康被害が問題視されるようになったことから、現在では多くの国でアスベストの使用が禁止されています。
アスベストが健康に及ぼす影響
アスベストが健康に及ぼす影響は、以下のようなものがあります。
- 結核や肺がんなどの呼吸器疾患
- アスベスト繊維を吸入した場合、繊維が肺や気管支に蓄積され、呼吸器疾患を引き起こすことがあります。特に、肺がんや中皮腫(胸膜腫とも呼ばれる)のリスクが高まるとされています。
- 関節リウマチや硬化性胆管炎などの全身性疾患
- アスベストが原因とされる全身性疾患として、関節リウマチや硬化性胆管炎があります。これらの疾患は、アスベストが体内に取り込まれることによって引き起こされるとされています。
- その他の疾患
- アスベストによって引き起こされる健康被害として、肺胞腫、肺線維症、気管支癌、食道癌、喉頭がん、腎がん、胃がん、卵巣がん、白血病などが挙げられます。
アスベストは微細な繊維が空気中に舞い上がることによって、健康被害を引き起こすため、取り扱いには細心の注意が必要です。
まとめ
アスベストは建材として広く使用され、その健康被害が問題となっています。
特に解体工事においては、アスベストの飛散によって健康被害を引き起こすリスクが高まるため、適切な対策が必要です。解体工事におけるアスベスト対策としては、事前調査、専門業者の選定、適切な作業場所の確保、適切な装備の使用、廃棄物の適切な処理などが挙げられます。
これらの対策を講じることによって、アスベストによる健康被害を防止し、安全に解体工事を行うことができます。